イタリア流の誕生日会!

佐々木希世(Kiyo Sasaki)
Glolea! イタリア子育て&生活エンジョイ・アンバサダー

パーティー好きのイタリア人が生まれるのは誕生日会だった!?

日本もきっと同じような感じではないかと思いますが、イタリアでもお誕生日会が始まるのは4歳前後から。ちょうど我が家の上のチビの年齢です。

 

というわけで我が家の4歳女子は毎月、多い月にはほぼ毎週、誰かのお誕生日会にお招ばれしています。パーティー好きのイタリア人はこうして生まれるのです。英歳教育!

イタリアのお誕生日会風景

▲ワイルドなイタリアンキッズのお誕生日会の様子。パラシュートの布を使った遊び。誰もじっとしていないので写真はブレブレです。この後一人、顔から転んで鼻血を出しました…。

彼女が通う幼稚園は各学年1クラスのみで、人数は20人ほど。ですから誕生日会は全員ご招待、が基本です。

 

「誕生日だから、来てね!」という手作りの招待状(あらかじめ、メモ状になっているものも売っています。さすがイタリア!)を、登園時に荷物をかける棚の上に見つけると、「お、来たな!」と思います。

イタリアのお誕生日会招待カード

▲これは女子の誕生日会。男子だとスパイダーマンだったりします。

イタリアの誕生日会は金曜日の夕方開催がポピュラー

日程で多いのは金曜日の下校後か土曜日の夕方。平日の夕方、という強者もいますが、金曜日が一番ポピュラーのようです。

 

こちらの幼稚園は午後4時あたりが下校時間なので、大体5時くらいから夕食の時間まで、というスケジュール。

 

だって夕食は6時か7時でしょ? 1時間くらいしかないじゃない!

 

と思うのは日本人。イタリアの夕食は8時からですから、2時間遊んで帰ってごはん、というスケジュールでまったく問題なし!です。

 

時間があれば家に戻って一息ついて、会場に向かいます。

イタリアのお誕生日会風景

▲フェイスペインティング。何やら恐ろしく大きなものを描かれています…。

おのおの都合や事情もあり、クラス全員が揃うということはないものの、会場に着くとワサワサ大勢の人が…

子供関連イベントには家族全員で参加するのがイタリア流

そうです、以前も何度か書きましたが、イタリアでは子供関連イベントは家族全員で参加しちゃうのです。

 

お察しの通り、誕生日会もその一つ。両親兄弟の計3、4人が招待者本人のチビちゃん達にくっついてくるのです。結果的に誕生日会は、日本で言えばちょっとした結婚式の2次会のようになってしまいます。

 

会場ということで言えば、誕生日会の場所が自宅であることは通常なく、どこかのカフェやピッツェリアの一角を貸し切ってやることがほとんど。

 

いえいえ、別に見栄を張っているわけじゃありません。なぜならイタリアの子供達はいたってワイルド。お行儀よく座ってお友達をお祝いする、なんてことはまずありません。こんな一団に自宅を荒らされるくらいなら…というのが、どの親でも正直なところかと思われます。

子供の誕生日会は大人も“社交の場”として楽しむイタリア

走り回る野生児達のために、机や椅子は取り払われた会場の一角には小さいピッツァやサンドイッチ、おやつなどの軽食が並び、開催場所によっては大人が一杯やれることも。

 

エンターテイナーが呼ばれていることも多く、グループ・ゲームをしたり、風船で遊んだり、フェイス・ペインティングをしてもらったり、子供達は大騒ぎです。

 

一度などは音楽好きなお父さんがサウンド・システムを持ち込み、子供の歌で大カラオケ大会だったこともありました(もちろん一番人気は相変わらずの「レリゴー」です)。

 

大騒ぎする子供達を見ながら、大人達も軽食をつまんで談笑タイム。田舎の町ですから、誕生日会も立派な社交の場なのです。一週間の仕事を終えて、どの親の顔もリラックスしています。大人同士で喋りながら、または子供達をイジリながら、週末の入口を楽しんでいるようです。

 

大興奮も一山越えて落ち着き始めると、ケーキの登場で誕生日会も佳境に入ります。

イタリアのお誕生日会風景(誕生日ケーキ)

▲この後、壮絶な奪い合いが繰り広げられます。

切り分けるそばから奪い合うように子供達がそれを食べると、次はプレゼントをみんなの前で、全員で歌を歌いながら開けてお披露目。クライマックスです。

 

プレゼントはそれぞれ買って持参する場合もありますが、誕生日会が多い月だと会に参加する・しないに関わらず手を挙げた家族が4ユーロくらいずつ持ち寄って大きなおもちゃを一つ買うことも。小さく一杯もらうのと、大きいのを一つもらうのだと、子供はどっちが嬉しいのかな。

 

そうこうしているうちに7時を過ぎる時間になり、「じゃあそろそろ帰ろうか」「イヤだー!」というやり取りがあちこちで交わされながら、パーティーはお開きになります。

 

しかしイタリアですから、おいとまの挨拶にも時間がかかる。お祝いをもう一度言って、ハグして、両ほほにキスして、ちょっと雑談して…なんていうのが延々続き、それぞれ家路につきます。

 

うちのチビ達も満足そうな顔をして、大体帰りの車中で寝てしまいます。まあ誕生日会で色々食べたし、週末だし、もういいか!で、大人は帰ってから、また酒盛りでもするか…我が家含め、きっとどのおうちもそんな感じです。

 

大人も子供も、みんな楽しい誕生日会。今月もまだまだ続きそうです。

 

記事をお読み頂きありがとうございました!

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この記事を執筆したGlolea!アンバサダー

佐々木希世(Kiyo Sasaki)
Glolea! イタリア子育て&生活エンジョイ・アンバサダー
ミラノ

14年8月に、イタリアはミラノに居を移す。2人の子供達を追いかけ回しながら、日本とは違う時間の流れの中でのイタリア生活を満喫中。学生時代の専門だった美術をはじめ、食事・お酒を愛する身には最高の住環境! 子育て周りをはじめ、そんなところもご紹介したいと思っています。著書『「半径5メートル最適化」仕事術 おしゃべりな職場は生産性が高い』好評発売中!

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