幸せな家族になるための6つのヒント−−アメリカンママの子育てルール[2]

善家美緒(Mio Zenke)
Glolea! 世界の子育て取材中!アメリカ子育てアンバサダー

アメリカでも、SNS上で、子育てに関する記事や投稿は関心が高く、大手メディアからママたちの情報サイトまで、様々なメディアが日々子育て情報を配信しています。

 

このコラムでは、記事の内容を紹介しながら

  • アメリカと日本の子育ての違い
  • ママの意識の違い
  • アメリカの子育てに学ぶ点
  • これからの育児に役立つポイント

…などを考えていきたいと思っています。

 

2回目は、アメリカの大手ニュース情報誌”TIME”のサイトより、“幸せな家族になるための6つのヒント”という記事をピックアップします。

 

この記事は「6 Things the Happiest Families All Have in Common」というタイトルで、ライター Eric Barkerが投稿しました。(原文は、The New York Timesでベストセラーに選ばれた「The Secrets of Happy Families」の著者 Bruce Feilerへのインタビューをもとに構成されています。)

 

 

 

では、その6つのヒントをご紹介します。

1:Create A Family Mission Statement / 家族の“目標”を作ろう

Image courtesy of photostock at FreeDigitalPhotos.net

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“Mission Statement(ミッションステートメント)”は、通常、会社の“社是”といった意味で使われる言葉ですが、ここでは、家族で共有する、“家族としての目標・ゴール・あるべき家族の姿”というニュアンスです。

 

堅苦しいものではなく、

  • あまりケンカをしない家族でいよう
  • みんなでキャンプに行く家族になろう

…などといった、ささやかな目標でいいので、

家族みんなで家族の未来を考えることが大切

とのことです。

 

2:Share Your Family History / 家族の“歴史”を共有しよう

家族の歴史を共有する、と聞くと

由緒正しい家系図などが必要?

と心配になりますが、もちろんそんなことはありません。 これは後ほど詳しくご紹介します。

3:Hold Weekly Family Meetings / 毎週、家族で”会議”をしよう

Image courtesy of photostock at FreeDigitalPhotos.net

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続いて、3つめのヒントです。

 

毎週、20分ほど、

  • 今週、何ができたか
  • 今週、何がうまくいかなかったか
  • 来週、うまくやるためには何をすればいい?

という3つの質問について話し合おう、という方法。

 

日本でも、“家族会議”という言葉がありますが、何か特別なときだけではなく、とにかく毎週、家族みんなで話す場を設けようということです。

4:How To Fight Right / “正しく”ケンカしよう

家族で話し合いを持つ機会が増えると、意見がぶつかるときも出てきますね。そうしたときには

“正しい方法”でケンカをしよう

とBruceは言っています。その方法とは、

  • 全員を別々の場所に移動させる
  • (おもに子どもに)それぞれ意見を3つ出してもらう
  • みんなをもう一度集めて、意見を出し合う

そして、このときの大事なポイントは、子どもの意見を聞くこと

子どもが発言しようとしたら、きっとみんなにとってよりよい結果になるはず。親が”独裁者”になる必要はない

とBruceは言っています。

5:Have Family Dinner Together… Any Time Of The Day / 家族で食事をしよう、、、一日のうち、いつでもOK

最新の研究で、家族で食事をしていた子どもは、将来的にアルコールやドラッグなどへの関与・依存が少なく、より健康的で、語彙も豊富で、自尊心が高くなることなどがわかってきたそうです。

 

パパやママの仕事が忙しく、家族みんなが夕食に揃うことが難しいときは、朝食でも、夕食後でも、いつでもよいとのことです。

 

とにかく話すこと、会議でもケンカでも食事でもいいので、家族が揃って話すことが大事だと述べています。

 

ここまでは、それほど目新しさのないヒントだったかもしれませんが、わたしは2つめと6つめのヒントを読んで、なるほど! と納得すると同時に、とてもアメリカらしいなと感じました。 さっそくご紹介します。

幸せになるために“本当に”必要なこと1
“黒歴史”を共有しよう

Image courtesy of stockimages at FreeDigitalPhotos.net

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まず2つめのヒント「Share Your Family History」です。Bruceははっきりと、こう述べています。

Recounting your family history is not just telling kids, “Our family is awesome.”
Recounting the tough times, the challenges your family faced and overcame, is 2 key.

わたしたちの家族がいかにすばらしいか、をただ話すのではなく、わたしたちの家族が”どんな困難に直面し、どんな危機を乗り越えてきたか”を子どもに話すことこそが重要だ

 

いわゆる”黒歴史”を共有する、という感じですね。その理由です。

Understanding that people have natural ups and downs allows kids to know that they too will have ups and downs.
It gives them the confidence to believe that they can push through them. 

人間は人生において、必ず浮き沈みを経験するものだと理解することは、子どもが、自分もまた浮き沈みを経験するだろうと知ること、そして、自分はそれを乗り越えられるだろうと信じる自信を与えてくれる。

つまり、家族が直面した困難や危機について子どもと話すことで、子どもは、いつか自分にもそうした困難が訪れること、そして家族が乗り越えてきたように、自分自身もきっとそれを克服できるだろうと信じることができる、というのです。

 

子どもに“家族の危機”という身近な例から学ばせる、アメリカらしい、とても前向きな考え方ですよね!

幸せになるために”本当に”必要なこと2
とにかく”やってみる”!

Image courtesy of arztsamui at FreeDigitalPhotos.net

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そして、まだご紹介していないのが6つめのヒントです。これは、ライターEricが

5つのヒントを読むのはファーストステップ。

6つめがセカンドステップで、そしてこれはかなり難しいことだ

と述べているのですが、いったいどんなヒントなのかというと、、、

6:Just Try / とにかくやってみる!

なんだ、そんなこと?と思いますか?

 

でも、実際に何かを始めたことがある方なら誰でもおわかりだと思いますが、まず、“やってみることが一番難しい”のです。

 

様々な情報を目にして、いろいろな計画を立て

家族が幸せになるために、これをやるといいんだな!

と考えることは、最初の一歩です。

 

そこから、実際に“Try”、やってみることこそが、もっとも難しく、もっとも高いハードルですよね。
だからこそ、Bruceは、最後に、こう述べているのです。

So what’s the secret to a happy family? Try.

まとめ

「幸せな家族になるための6つのヒント」、いかがでしたでしょうか?

  • 家族の危機や困難を共有する
  • とにかくやってみる

…この記事を読むと、本当にアメリカは“Trial and Error”の国だな、と実感します。

 

日常生活でもよく“Let’s try!” “Keep trying!” “Try again!”という言葉を耳にします。我が家の2歳の娘が、最近通い始めたプリスクールでさっそく覚えてきたのも、“Try!”という言葉でした。

 

やってみて、失敗したら家族でそれを共有する、そしてまたTry!を繰り返す、その過程で、その家族なりの幸せな家族の形に近づいていくということなのかもしれませんね。

 

それでは、また次回!  See you soon!

 

参考情報

記事をお読み頂きありがとうございました!

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この記事を執筆したGlolea!アンバサダー

善家美緒(Mio Zenke)
Glolea! 世界の子育て取材中!アメリカ子育てアンバサダー
ワシントンD.C.

2014年よりワシントンD.C.在住。渡米するまでテレビ局のディレクターとして、教育・教養分野の番組を制作。夫の海外転勤に伴い退職、”世界の子育てを取材するジャーナリスト”を目標に、2歳の娘とアメリカ生活奮闘中!趣味は旅行、芸術、読書。ロシア文学、モネ、尾形光琳、冬のドイツをこよなく愛しています。

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