脱学歴社会先進国!?ニュージーランドのユニークな教育制度とは?

山口たく(Taku Yamaguchi)
Glolea! ニュージーランド留学&国際バカロレア受験アンバサダー

テクノロジーや先進の教育プログラムが魅力的な「ニュージーランドの教育」

教育はどんな国にとっても、次代を担う人材を育てるためのとても大切な政策です。

 

ニュージーランドではイギリス系の伝統的教育制度をベースにしつつも、テクノロジー先進の教育プログラムを導入するなど、非常に開かれたユニークな教育制度があります。

 

今回は学歴ではなくスキルと経験を重視するニュージーランドの教育をご紹介しましょう。

週20時間までは無料で提供される!
豊かな経験を育てるニュージーランドの幼児教育

豊かな経験が積めるユニークなニュージーランドの幼稚園プログラム

▲豊かな経験が積めるユニークなニュージーランドの幼稚園プログラム

ニュージーランドの幼児教育

  • 日本の幼稚園に当たるキンダーガーテン
  • 保育園に当たるプリスクール

…によって行われています。

 

ニュージーランドでは幼児教育機会は徹底しており、国籍やビザの有無に関わりなく、週20時間までは無料で提供されることになっています。

 

幼児期に身に付けるものは「豊かな経験」です。

 

そこには危険への対応力も身に付けるための経験も含まれ、子供達は先生の監督のもと、時にはノコギリやハンマーなどの大工の道具も使います。

 

また家庭的な雰囲気の中で自分の好きな遊びに興じたり、先生に本を読んでもらったりしながら、のびのびとした時間を過ごすのです。

入学式がないニュージーランド
小学校は子供が5歳の誕生日を迎えた日からスタート!

ニュージーランドでは各子供が5歳の誕生日を迎えた日からの小学校生活がスタートします。

 

そのため、もちろん日本のような一斉の入学式はありません。

 

新しく小学校に入学した「Year 0」の生徒たちは、幼児教育期間の延長のような家庭的な雰囲気の教室で、少しずつ学校生活に慣れていきます。

 

また最高学年であるYear 6の生徒たちがバディ(世話役)になり、様々な学校の施設やルールを教えていきます。

 

このような充実したサポートとアットホームな環境なので、日本のような「1年生問題」は存在しません

小-中-高=6-2-5のユニークな教育制度

ニュージーランドの教育では本格的な知識習得学習は中学校から開始

▲ニュージーランドの教育では本格的な知識習得学習は中学校から開始されます。

ニュージーランドでは17歳までが義務教育で、高校生までの全ての公立学校の授業料は無料です。※ただし、寄付金が求められます。

 

ニュージーランドの通学期間は

  • Primary (小学校) :6年間
  • Intermediate (中学校):2年間
  • College (高校):5年間

です。

ニュージーランドの小学校(6年間):
「発想力」と「思考力」を鍛える時期

ニュージーランドでは日本とは異なり、小学校は経験の中で「発想力」と「思考力」を鍛える時期と捉えており、知識習得のための反復訓練はそれほど盛んに行いません。

ニュージーランドの中学校(2年間):
基礎学力を体系立てて身につける時期

2年しかない中学校が基礎学力を体系立てて身に付ける時期で、高校から始まる本格的な試験への備えが始まります。

ニュージーランドの高校(5年間):
自分の得意を伸ばし興味のある分野を深く学ぶ時期

ニュージーランドの高校。ニュージーランドでは開かれた教育システムが魅力です。

▲美しいニュージーランドの高校の校舎。ニュージーランドでは開かれた教育システムが魅力です。

5年間ある高校では、将来の進路を考えながら自分の得意を伸ばして、興味のある分野を深く学んでいく時期にあたります。

 

全国共通試験である「NCEA(National Certificate of Educational Achievement)」がYear 11 (日本の高校1年) からスタートし、生徒たちは将来の進学に必要な科目を選択して学びます。

 

NCEAの選択科目は多彩でユニーク。

  • デジタルデザイン
  • プログラミング
  • ダンス
  • パフォーミングアーツ(演劇)
  • 観光学
  • 料理学
  • ビジネス
  • 会計

…に至るまで幅広い分野から選択します。

 

また「NCEA」以外にも様々な高校卒業資格が、公立高校でも取得可能になっており、「ケンブリッジ」や「国際バカロレア(IB)」などが人気です。

ニュージーランドには大学入試がない!?
キャリアから逆算した進路決定と開かれた教育制度

ニュージーランドの教育で特徴的なのは、高校1年時の全国共通テスト「NCEA」スタート前に、政府組織「Carrers」による職業説明会が全国的にあることです。

 

ニュージーランドの大学には入試はありませんが、入学審査の際に高校時に学んだ科目と成績が重視されます。

 

そこで生徒たちはまず自分の職業を選択し、そこにたどり着くための大学と専攻を選び、高校で何を学ぶべきかを考えるのです。

 

日本でも今後この方向に教育がシフトしていきますので、ニュージーランドの生徒の学習はいい手本になるでしょう。

大学の学費全額を賄うことができる
無利子&就職後に給料から天引きの教育ローン

最後にニュージーランド政府が実施している、特筆すべき教育サポート制度についてご紹介します。ニュージーランドには「無利子&就職後に給料から天引き」の

  • Student Roan制度
  • Student allowance制度

があります。

大学の学費を全額賄うことができる「Student Roan制度」

ニュージーランドの学生なら誰でも、大学の学費を全額賄うことができる、教育ローン、Student Roan制度を利用できます。

 

この教育ローンは無利子で貸しつけられる上、就職後に給料から天引きなので無理なく返済可能です。

返済不要な就学時の生活費補助「Student allowance制度」

また就学時の生活費補助として利用でき、返済が不要なStudent allowance制度もあるので、学生は安心して進学が可能となっています。

教育は未来への投資 :まとめ

ニュージーランドの論理的思考力の伸ばす授業

▲「論理的思考力」を伸ばすニュージーランドの学校授業

子供達は未来の世界を担う社会の宝です。

 

日本でも全ての子供達に、高等教育の機会が行き渡る時代が来てほしいものですね。

 

次回の連載では「個性を伸ばすニュージーランド式教育の注目キーワード“パーソナルベスト”とは?」をテーマにお届けします。

この記事を執筆したGlolea!アンバサダー

山口たく(Taku Yamaguchi)
Glolea! ニュージーランド留学&国際バカロレア受験アンバサダー
オークランド

ニュージーランド留学&国際バカロレア受験コンサルタント。元大手名門進学塾講師として御三家中や最難関国私立高校に多数の合格者を輩出するも、従来の受験指導に疑問を持つ。子供に未来の教育を与えるべくニュージーランドに教育移住し、未来のグローバル教育を提供するTIES.JNZを設立。オークランド在住。二児の父。