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クリューガー量子(Ryoko krueger)
Glolea! ドイツ・家族の暮らしアンバサダー

ハイデルベルク市公認ガイド。バイオリン教室主宰。「石油を掘りたい!」と工学を学び、日本で土木技術者として働く。その後メキシコでスペイン語を学び、日西通訳として働く。メキシコ滞在中にドイツ人現夫と出会い、2003年に渡独。現在、ラグビーに夢中な2人の男子の母。

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幼稚園から学校教育としてはじまるドイツの「宗教教育」とは?

幼稚園時代から自分の宗教である“キリスト教”学習がはじまるドイツ

ヨーロッパの街を歩くと、イエスキリストの像を多く目にします。

ドイツの宗教教育・キリスト教教育

以前、筆者の次男がこのイエスキリストの像を見て、

これは誰? 何をした人?

と尋ねました。当時9歳、ドイツで生まれ育った長男はこう答えました。

イエスキリストは、人々の貧富や人種に対しての公平さを主張し、当時の政府や権力を持っている人と戦った人。

 

ドイツの子供達は、幼稚園から自分の宗教について学びます

 

ヨーロッパの文化伝統はキリスト教と密接に結びついており、キリスト教を勉強せずに自分たちの文化、国を理解することはできません

 

今回の連載記事では「ドイツの子供達の宗教学習」についてお伝えします。

ミサや伝統行事を通して宗教について学ぶドイツの幼稚園

ドイツの幼稚園は

  • カトリック系幼稚園
  • プロテスタント系幼稚園
  • 私立幼稚園
  • 市立幼稚園

に分かれています。教会系幼稚園では園児が参加して、年に何回か教会ミサを行います。クリスマスやイースターなどのキリスト教行事の際には、工作や劇をしながら伝統行事を学んでいきます。

 

写真は、カトリック教会系幼稚園に通っていた次男の、ある日の持ち物です。

ヨーロッパの宗教教育

この日、次男の組では、その月のテーマであった「ノアの箱舟」の劇を行いました。

 

先生が「ノアの箱舟」の話を子供達にし、子供達はそれを元に絵を描きました。そして最後に、皆で作った紙製の大きな船の中に、家から持ってきた動物のぬいぐるみを2頭ずつ入れていきました。

 

子供達にとって、自分の大好きなぬいぐるみが劇の一部になるのはとても特別で嬉しかったことでしょう。こうした小さな工夫、喜びと共に、子供達は幼少期から自分達の「文化伝統」「宗教」に触れていきます。

小学校から高校卒業までは学校の選択授業で宗教を学習

ドイツの小学校でのキリスト教教育/宗教教育

小学1年生からは、選択科目として週2時間、宗教の授業を学校で受けることができます(学習開始年は多少学校によって異なります)。

 

授業はカトリックとプロテスタントに分かれており、子供達は自分の家族の宗教、又は関心がある宗教の授業に出席します。

 

他の宗教の家庭、もしくは宗教の授業に関心がない家庭の子供は自宅待機となります。

 

宗教の授業を担当するのは、街の牧師もしくは宗教学を学んだ教諭です。授業では聖書の内容や人物について詳しく学びます。小学3年生の宗教の授業の口述テストは、教会で人々がミサの終わりに起立して斉唱する祈りの文の暗唱でした。

歴史の授業ではギリシャ神話を学ぶドイツ

また、宗教とは異なりますが、歴史の授業では「ギリシア神話」についても学習します。

 

ヨーロッパの歴史文化、建造物はギリシア神話から多大な影響を受けているためです。息子は6年生の時に友達とグループになり、ギリシア神話の天空の神「木星」についてプレゼンテーションをしました。

他文化へのスタンスは明確に

ドイツの公共教育機関では、他文化へのスタンスを明確にしています。以前、隣街の幼稚園で通訳をした時に「ハロウィン」は幼稚園で行事として扱うか否かという話題になりました。

キリスト教の伝統行事ハロウィン

この幼稚園は市立幼稚園。園長先生は、はっきり仰いました。

最近ドイツでも他の国と同じように、ハロウィンに近所を回る子供が多くなってきました。しかし、ハロウィンは私達の伝統文化ではないので、ハロウィンを幼稚園で祝うことはしません

 

幼稚園で大切なのは、我々の国と地域の文化を子供達に伝えていくことです。

ドイツでは、幼少時から自分の国、宗教文化をしっかり学び、その基礎を元に学ぶ範囲を広げていきます

自らの文化を知ってこそ、他文化との交流をお互いに尊敬の念を持って楽しむことができる

いかがだったでしょうか。

 

ドイツの子供達は、他文化とは一定の距離を保ちつつ、幼稚園から自分の宗教について段階を踏んで学んでいきます。

 

一方、日本では自分の宗教のことをよく知っている人は多くありません。

 

しかし、海外に旅行や留学で行くと、必ず質問されるのが日本の宗教についてです。自らの文化を知ってこそ、他文化との交流をお互いに尊敬の念を持って楽しむことができるのです。

 

私達日本人も、私達の伝統文化や宗教について、もう一度じっくり学んでいく必要があるかもしれません。

 

次回の連載記事では「多種多様なドイツの市主催の子供向け夏休みプログラム」についてお届けします。お楽しみに!

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