学童期、初等教育期に海外を経験する良さ
「親子留学」などで学童期、初等教育期に海外経験をする良さは、「世界にはいろいろな人達がいて当たり前」と感じられることなのではないでしょうか。
これから世界がもっともっと近くなって、様々な国籍やバックグラウンドを持つ方々と一緒に仕事をしたり学ぶ機会も増えていくでしょう。次の時代には、マインドセットとして異文化、多国籍環境に対して寛容である人、免疫のある人を増やしていくことが、日本の未来にとっても重要なことだと思います。
現在、オリンピックを機に、「おもてなし」という言葉が流行っていますが、国外の人たちに対して「おもてなし」という言葉でお迎えするというのは、ちょっと構えすぎているかなと思います。ノンジャパニーズの方々が周りにいる状態や、国境を超えたやり取りが、もっと普通になってくる時代が来ます。
その流れの中で、世界の言語のインフラでもある英語を習得することはマストであり、これからは、バイリンガルが当たり前という時代になっていかなければならないと感じています。
１年半以内がキッズ留学の最適解？
私の場合は２年間にわたり親子留学を経験したのですが、滞在期間としては１年半くらいまでがキッズ留学の限界なのではないかと思います。
自分の経験からしても、幼かった下の娘は言語だけでなく文化・習慣の習得スピードがとてもはやく、気づけば母国である日本人としての人格よりも、滞在国アメリカ人の人格、個性が強くなっている感じがしました。ボディーランゲージや、表現の仕方、考え方、習慣……全てが滞在国のアメリカ人らしくなっていくんですね。
人格形成をする幼少期において、海外の経験があまりにも長すぎると、滞在先の文化をベースとした人格形成がされていきます。
親御様としてどのような人格形成を望んでいるかという事にもよるのですが、長期間の滞在になると、親御様の国の文化、お子様の母国とは違う国の人間としてベースの人格形成が行われてしまうということに関して、しっかりとご家族で考える必要があるかと思います。
なので、「親子留学」をご検討される際には、短すぎず長すぎずで滞在期間を考えられると良いと思います。
いずれにせよ、国境を出て異文化の中で過ごす経験は、子どもにとっても親御様にとっても、自分自身を世界に開いていくよい機会になるでしょう。また、親子で新しい環境へチャレンジする経験は親子の絆を深める時間にもなります。 ぜひ、チャンスがあればチャレンジしてもらいたいですね。
文・編集／内海裕子 撮影／トヨサキジュン
井川好ニ先生のインタビュー［後編］では、親子留学におけるママの心得や、日本の英語教育、井川先生が注目されている親子留学の渡航先についてお届けします！
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