アメリカのお金教育事情
稼ぎ方を真剣に学ぶ!アメリカの小学校で実施されている実践的なマーケティング&マネー教育

安立淳子(Atsuko Adachi)
Glolea! サンノゼ学齢期・年の差子育てアンバサダー

マーケティングのリアルを体験!子供達がお金の稼ぎ方を実践的に経験しながら学べる「クラフトフェア

日本の学校とは違いアメリカの学校の行事は学校によって全く違います

 

その理由としては、国ではなく州が基準となって教育法などが定められている上に、州や市の財政によって学校教育の質に差が出るからなのではないかと感じています。

 

今回お話させていただく「クラフトフェア」はアメリカの全ての学校で実施されているわけではありませんが、娘の通う学校で行われている行事の中では私が最もアメリカらしいなと感じている行事です。

 

今回は、子供達が1ドルを稼ぐ重みと喜びを感じながら“お金の稼ぎ方”を学ぶことができる「クラフトフェア」についてご紹介したいと思います!

アメリカのお金教育事情

「クラフトフェア」は4年生と5年生だけが企画参加できるスペシャルなイベント!

アメリカのお金教育事情

▲実際の「クラフトフェア」の様子

このクラフトフェア、毎年12月に行われるのですが、企画参加できるのは4年生と5年生だけです。

 

つまり、キンダーから3年生まではお買い物をするという形で参加することになります。

 

また、4年生、5年生に関しても参加はあくまでも任意なので、やる気のある子供たちのみ一人当たり5ドルの参加費を払ってブースを借りて

  • 商品の企画
  • ディスプレイ
  • 看板
  • 価格決定

…に至るまで全て自分たちで考え実施することになります。

 

お金が絡むことなので、もちろん親の許可は必要ですし、当日もサポートは必要になりますが、販売から会計に至る全ての事項の決定は子供たちの判断に委ねられており、親は見守りがベースとなります。

売り上げたお金は子供達のものになるから真剣度100%!
2ヶ月に渡る準備期間

娘は仲の良いお友達と2人でイベントに参加することにしました。

 

参加の表明から2ヶ月間、

  • 何を売るか
  • どんなお店の名前にするか
  • どんなディスプレイにするか

…等、2人で毎日のように楽しそうに話し合い、商品を決めてからは定期的にどちらかの家で商品を作る日々が始まりました。

 

商品の企画をしたり、お店の名前を考えたり、商品を作っているうちは本当に仲良くやっていたのですが、だんだん雲行きが怪しくなってきました。

喧嘩勃発!?

喧嘩が勃発したのは「価格決め」のタイミングでした。

 

このイベントは実際に販売し、売り上げたお金は100%子供たちのものになるのです。

 

お友達の方はお金を稼ぐことにとてもポジティブで

これはビジネスで、経費がかかっているんだからもっと高く値段を設定するべきだ!

という主張をしたのに対して、娘は誰もが買える価格にした方が結果たくさん売れると考え

そんなに高かったらみんなが買えないからもう少し安い価格設定をしたい!

と主張。

 

お互い一歩も譲らず1週間ほぼ口を聞かない日々もありました。


最終的には娘の企画したマグネットと髪飾りを娘が、お友達の企画したオーナメントをお友達が値段設定をするということで決着がつきましたが、これがアメリカに来て初めての娘とお友達との喧嘩となりました。

「クラフトフェア」イベント当日

仲直りの後はイベント当日までサンクスギビングホリデーを挟んで大忙し。

 

イベント当日は大盛況でした!

アメリカのお金教育事情

アメリカのお金教育事情

アメリカのお金教育事情

アメリカのお金教育事情

スノードームやクリスマスオーナメントなどの季節の商品をはじめ、スライムやバウンスボール、ストレスボールなどのおもちゃ、ブックマークやレターセット、アクセサリーやお財布など商品内容も様々でした。

アメリカのお金教育事情

娘たちは麻紐とボトルキャップで作った麦わら帽子のマグネットと毛糸で作ったヘアアクセサリー、電池式のミニキャンドルを使ったスノーマンのオーナメントを作りました。

 

当日は販売を楽しみながらも中盤では交代で他のお店を見たり買い物をしたりと大興奮のひと時を過ごしました

経費もシビアに計算して売上計算!
1ドルを稼ぐ重み&喜びを実感

売り上げ金は親同士も話し合い、2人で平等に半分にしました。

 

経費はかかりましたが、無事経費を上回る売り上げを得て、2人ともとても満ち足りた表情をしていました

 

家に帰ってイベントについて話を聞くと娘なりのマーケティングの気付きがたくさんあったようです

買ってすぐ遊べるボールとかスライムが人気があったね

最後の15分で値段を1ドル下げたけど、値段を書いた札を書き直すんじゃなくて、あらかじめ値下げ用に札をもう一枚作っておけばよかったな

女の子はお店をしたい子が多くて、男の子が買って回りたい子が多かったみたいだから、男の子用のおもちゃも考えたらよかったな

リアルにお金に触れ、経費も含めてシビアに計算し、お金を稼ぐ、ということを考えさせることのできたこのクラフトフェアは、娘にとっては1ドルを稼ぐことの重み、喜びを感じられた経験となりました。

 

来年は今年の学びを参考にして、今から商品を考え、材料を集め始めると張り切っています。

 

4年生、5年生の2年間に渡って参加できるというのも、この気づきとフィードバックを次の年にリアルに活かす体験ができるといういい狙いがあるのだなと感じました。

 

いかがでしたか? 今回はアメリカのお金教育事情の中でも「子供達がお金の稼ぎ方を実践的に経験しながら学べるクラフトフェア」をテーマにお届けしました。次回は「海外駐在帯同…現地でママ友は作る? つくらない? できない? どうつくる? どうママ友と付き合いを楽しむ?」をテーマにお届けします。お楽しみに!

記事をお読み頂きありがとうございました!

みんなの評価: -- (0件)

この記事を執筆したGlolea!アンバサダー

安立淳子(Atsuko Adachi)
Glolea! サンノゼ学齢期・年の差子育てアンバサダー
サンノゼ

アメリカジョージア州で高校時代を過ごし、言葉が通じない苦しさ、通じあう喜び、文化や感覚的な違いを肌で感じてきました。教育や文化、友人関係まで、私がかつてこんな風に教えてほしかったこと、今はこんな風に教えているんだという気づきも含め、米国サンノゼでの二人の子育てを通じて実直にリポートしていきたいと思います。

お得な無料プレゼントやキャンペーン情報をお届けします![不定期配信]