パーティまでが勉強!? 全米50州の学び方から見える子供達の探究心を深めるアメリカの学習法とは?
アメリカの小学校事情 vol.3

安立淳子(Atsuko Adachi)
Glolea! サンノゼ学齢期・年の差子育てアンバサダー

娘の通うアメリカの小学校では様々なスタイルでの授業が行われていますが、夏休み前の最後の1週間を使ってとてもユニークな授業がありました。

 

今回は、パーティーまでが勉強!? アメリカの小学校で行われる全米50州の学び方から見えてきた子供達の探究心を深める学習法をテーマにお届けします!

パーティまでが勉強!?
全米50州の学び方から見える子供達の探究心を深める学習法とは

アメリカの50番目州、ハワイ。

 

娘の通うアメリカの小学校では夏休み前の最後の1週間を使ってハワイについて勉強しました。

この1週間、教室はハワイ一色! 子供達の机も全体学習にふさわしいようレイアウトも変更されます。

 

また親にはこの学習に先駆けてパーティに向けてのボランティアやポットラック(料理の持ち寄り)の募集が行われました

4年生、5年生でのアメリカを構成する州についての学習に先駆けた楽しいプロローグ

全米50州を学習する流れ

娘の小学校では5年生までにアメリカの州全てを学習することになっています。

  • 3年生:ハワイ州
  • 4年生:最初の植民地である13の州
  • 5年生:ハワイと13州の植民地を除く全ての州

各学年それぞれこのような流れで全米50州を学んでいきます。

1週間かけて学ぶハワイ州の学習内容

3年生の子供達は1週間かけてハワイ州を構成する7つの島々について学びます。学ぶ内容は

  • ハワイの島々の成り立ち
  • 島の特徴
  • 海の生き物
  • 特産物
  • 戦争でのパールハーバー攻撃について
  • ハワイ語

…などです。

 

1週間かけて一つのものを学習していくことは日本でも珍しいことではありませんが、今回はその学習へのアプローチ方法がとても興味いと感じました。

ハワイ州を学ぶ最初の日はカフェテリアで“テイクオフ(離陸)”!

ハワイ学習の最初の日。

3年生は全てカフェテリアに集合し、仮想の飛行機に乗って離陸、着陸するという想定で、1週間の間にハワイについて学習する内容を説明されたそうです。

 

子供達の中でこれから1週間学校の中でハワイに行くんだ!

というワクワク感が生まれた時間だったのだろうなと思います。

 

飛行機が飛んでいると想定しながら説明を聞いている間、それぞれのクラスルームは飾り付けをメインにハワイ一色に彩られます。

 

また、クラスルームからの連絡網としての手段として、学校指定のアプリが活用されているのですが、そのアプリを通して今日学んだ島について、明日学ぶ島について先生からのフィードバックがあります

その日子供達が学んだハワイの島々について家庭内で話せるように

という配慮なのだと思います。

 

子供達は毎日、島についての動画を見たり、クイズをしたり、話しあいをしたりして勉強した島についての説明を絵日記風に書いてきます。

先生がとても平易な言葉で説明してくれるので、娘も嬉しそうにその日に学んだハワイのことを家庭内で話してくれました。

ハワイ州の学習フィナーレはパーティ!

ハワイの勉強の最終日は親も参加可能なパーティ「Luau(ルアウ=「宴(うたげ)」を意味するハワイ語)」で締めくくられます

 

またそのパーティに先駆けて、親は事前にポットラックや持ち寄り品のリストへのサインアップシートへの入力が求められます。

  • テリヤキチキン
  • スパムむすび
  • ハワイアンロール
  • フルーツパンチ

…などのハワイらしい食べ物だけでなく、ハワイ風のカトラリーやナプキン、プレートを始め、飾り付け用品やフラワーレイなど。

 

クラス中、学年全ての親がサインアップできるだけのリストがあるのです。

日本人の私としてもテリヤキチキンやフライドライス(チャーハン)などの料理はなんとか貢献できる分野なので、楽しんで参加してきました。

 

パーティーでは、子供達は各々思い思いにビーチタオルをキャノピーの下に敷いて、くつろぎながらハワイアンダンサーの踊りを見て、話して食べて、と楽しんでいるようでした。

 

また、普段は交流することが決して多くない親たちも美味しいポットラックを食べながら話に華が咲いていました。

1週間を通した学びの先にあるもの

娘はこのハワイ週間の間、毎日のように

明日は◎◎をするんだ!

と楽しみに学校に通っていました。

 

パールハーバーの勉強もするだろうなと予測していたので、周りの反応についての心配も多少あったのですが、先生は特に配慮することなく歴史上の事実を淡々と説明してくださったことがかえって良かったのか、子供達も日本に対して否定的なことを発言するでもなく、事実を受け入れていたようでした。

 

また、娘のベストフレンドのご両親はこの3年生でのハワイについての学習についてはあらかじめご存知だったようで、

せっかくの機会だからこの夏はハワイの島々を二週間に渡って巡るバケーションを計画したの!

と教えてくれました。

 

学校で勉強する内容をパーティやバケーションとしてさらに楽しい思い出を付け加えることによって、学びの内容がより楽しく、記憶にしっかり定着するのだろうなととても感心しました。

 

この1週間、ハワイ州の学びのフィードバックを先生や娘から受けながら、物事に興味を持たせることこそが学びの本質なのだと気付かされました

 

特に歴史に関しては、興味を持たせることが探究心を深める一番の早道なんだなとも実感しました。

 

次の9月からは娘も4年生になります。

 

新たに13州を学んでいくにあたり、家族で旅行を通してアメリカの歴史に触れる機会をつくっていきたいなと思えた良い機会となりました。

 

今回は「アメリカの小学校で行われている子供達の探究心を深める学習法」をテーマにお届けしました。

 

次回は新学期スタート!学用品準備から垣間見えてくるアメリカに根付くチャリティー文化をテーマにした内容にて連載をお届けします。お楽しみに!

この記事を執筆したGlolea!アンバサダー

安立淳子(Atsuko Adachi)
Glolea! サンノゼ学齢期・年の差子育てアンバサダー
サンノゼ

アメリカジョージア州で高校時代を過ごし、言葉が通じない苦しさ、通じあう喜び、文化や感覚的な違いを肌で感じてきました。教育や文化、友人関係まで、私がかつてこんな風に教えてほしかったこと、今はこんな風に教えているんだという気づきも含め、米国サンノゼでの二人の子育てを通じて実直にリポートしていきたいと思います。

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