「Do」から「Be」に切り替えることの大切さ
– 縛らなければ縛らないほど、心のスペースが広がっていく生き方・暮らし方 –

大岩ピレス淑子(Toshiko Oiwa Pires)
Glolea! ブラジル大自然の中の生活アンバサダー

努力をする生き方から楽に生きる時代へ

各地で頻発する自然現象の変化に拍車がかかる昨今。

 

過去の学びから、世界中の人々の意識が

競争をして勝ち取る

努力をして良い生活を手に入れる

…と言った旧来の価値観から大きく揺らいできていると感じます。

自他共に寛容になる。気に登る娘。

人々がコップ半分の水を

足りない

と思うのではなく

これだけ入っている

と認識し、自他共に寛容になる。

 

そういう人が増えているのではないでしょうか。

「Do」から「Be」へ

以前の記事でもお伝えさせていただいたとおり、私自身、プロダンサーとして世界中を周る生活をしていたため、

  • 努力
  • トレーニング
  • 頑張る

といった人生を30年以上続けてきましたが、ある時点からそれを Undo することを学びました

 

南フランスに住んでいた時です。とあるフランス人女性から、ココロとカラダを楽にする術を教えてもらったのです。

 

それは「Do」というアタマを「Be」に切り替えるプロセスでした。

ブラジルの海や川で水遊びを楽しむダウン症の息子

▲ココロとカラダは一つ。「Do」から「Be」に切り替えられるようになりカラダにもより良い変化が。さらに自分を解放すること、楽になることを求め家族でブラジルに戻りました。

「Do」から「Be」に切り替える方法とは?

「Do」から「Be」に切り替えるにはどうするか。

 

「行動する」より「居ること」あるいは「観察する態度」を重視する、ということです。それは自分の人生や毎日の生活を、少し離れた位置から観るという意味です。

 

今は日本でもヨガをやっている人が多いので、少しは馴染みがあるかと思いますが、つまり瞑想をすることと同じ態度です。

 

これは、ぼ〜っと考えを野放しにしていることとは違いますし、逆に何かをしていても「Be」でいることはできます。

「Do」になりがちな子育て中のママだからこそ「Be」を意識してみる

仕事や育児などに夢中になっていると、思考も感情もそれに没頭して「Do」になりがちですが、そこから1歩下がって自分の心や思考の動き、相手の言葉や行動などをすべて観察しながら「居る」ということです。

 

もちろん長い間「するべき」「やらなければ」でコンディションされてきた私たちには簡単ではありません。

“自分の感情”に気付くことの大切さ

「Do」から「Be」に切り替えるためには、1日の中で何かを一生懸命の考えているアタマや、怒り、悲しみ、イライラしている自分の感情に「気づく」ことが重要です。

 

いつも考えているアタマや感情から距離を置いて観察してみるのです。

 

特に「瞑想」でよく行うような座禅などをする必要はありません。

 

大事なのはいつもアクティブ(あるいはオートマチックに)に活動しているアタマやカラダのスイッチを一旦切ってみることです。

 

その気付きが「Be」の始まりです。

アタマやカラダのスイッチを一旦切る練習をしてみる

そしてあとは練習。

 

初めは「Be」の状態になるために、スイッチ切りの練習をしなければいけないかもしれません。

 

働く女性は、仕事、育児、家事、とやることが多すぎ、カラダもアタマも疲れてしまいます。(特にアタマが)何もしない時間。「Be」の時間を少しでも作ること。

 

今あるものや、そばにいる人を少し遠くから観察し、感謝の気持ちを持つことで、幸せなエネルギーが家族に伝わると思いますし、何より自分自身がリラックスできて、元気が戻ってきます

子育てにも「Be」でいることを応用してみる

例えば、

  • 子供が泣いた
  • イヤイヤをした
  • 喧嘩した

…等という時に、すぐに自分が受けた感情で反応(REACT)する代わりに、それを見守り、観察する

 

子供は、感情や行動を一歩離れたところから見守ってくれる人がいると、やがて子供自身も自分の感情を「観る」ことができるようになると思います。

「するべき」で縛られがちな日本だからこそ…「Do」から「Be」に切り替えることを意識してみる

現在、ブラジルに住んでいる私達家族ですが、以前、日本で暮らしていたことがあります。

 

そこで感じたのは、日本でのスタンダードな生活スタイルは、時間に縛られた生活、ということでした。

 

学校に行き始めた子供達は、朝起きて好きなことをする時間がない。家でも学校でも「するべき」「するべき」「するべき」で縛られていきます。

 

心のスペースはどんどん狭くなっていく…。

 

息子を毎日叩き起こし、無理やりご飯を食べさせ小学校に行かせることに、少なからずの疑問を持っていた頃。

 

世界中でホームスクーリングやアンスクールングを実践している親と子供達のことを知り、

子供は生活の中から生きるために必要なことを学ぶことができる

と確信していきました。

縛らなければ縛らないほど、心のスペースが広がる 

ブラジルで楽しく遊ぶ子供達

そして夫の故郷であるブラジルに戻り、子供達のほっとした顔と、生き生きとしたカラダを見ながら、

やはり私たちにはブラジル的時間感覚があっている

と感じています。

 

ブラジルでは、朝学校に行く子が半分、午後の子が半分、生徒と親が選べるシステムなので、うちは午後を選びました。

 

朝ゆっくりと庭で遊んだり海や川に行ったり好きなアニメを見たりして過ごし、お昼ご飯を食べてから学校に行く息子は、学校の時間になると

バス!

と言って嬉しそうに走っていきます。

家での「ほったらかし時間」がクリエティビティを生む

ブラジルの教育・クリエイティビティーを育む時間

下の子はといえば、2月から始まる義務教育(ブラジルは4歳から義務教育が始まります)まで、ほぼ1年間家で過ごしています。


ほとんどほったらかしていますが、ずっと一人でなにやら創っていることが多く、観察してみると驚くほどクリエイティブなことをしたりして、おもしろいです。

 

いわゆる「おままごと」が多いですが、見たことや聞いたことが彼女の作品に具現化する様子を感心して観ています。

 

言葉もいつの間にか覚えていて、ポルトガル語でおじさんやおばさんと会話をしている。日本語も進化している。テキトーな英語で歌っている。


何かを学ぶのにわざわざ机に座らせてシステマティックにしなくても子供は学ぶ、ということを、こちらが学んでいます。

海で波を聴くことと似ている「Be」という状態

ブラジルの海で波と戯れる子供達

私たち家族は現在海のそばに住んでいるので、よく海で子供達と遊びます。

 

「Be」という状態は海で波を聴くことと似ています。

 

余計な思考が入らない状態、ただ波がいつ、どのくらいの大きさで来るのかを観察している状態。

 

「Be」は自分自身の自然を聴くこと、とも言えます

 

私たちも自然の一部です。自分の呼吸や感情の波、思考の動きをいつも観察することで、心身共に健康になれると思っています。

スペシャルな子供達は特に「Be」を重視してあげることで、少しずつ「Do」ができるようになってくる

障害児と呼ばれるスペシャルな子供は「Be」を意識することにより「Do」ができるように

そして障がい児と呼ばれるスペシャルな子たちは特に「Be」を重視してあげることで、少しずつ「Do」ができるようになってくる、ということをダウン症の息子が教えてくれています。

 

雰囲気や人の気持ちに敏感な彼は、人のエネルギーがよくないととても嫌がります。

 

まず気分よく過ごせる、そのシンプルなことが何より大切だということ

 

実はスペシャルな子たちの方が、テレパシーでコミュニケーションする未来人間、そして家族関係を常に調整してくれるスピリチュアルティーチャーであるかもしれない、と思っています。

おまけ:「Do」から「Be」に切り替えることと「マインドフルネス」は何が違うのだろう?

マインドフルネス」が各国で注目されており、医療現場・学校等でも使われることが増え一般化されはじめているため、今回の記事でご紹介させていただいた

「Do」から「Be」に切り替えることとと「マインドフルネス」は何が違うのだろう?

と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

 

マインドフル(Mindful)という言葉は「気をつける」とか「行動と思考を一致させる」などという意味で使われていて、その通りだとは思います。

 

しかし、「マインド」が「フル」になる状態は瞑想では避けたいこと、実は正反対なのではないかと思っています。

 

それを指摘しているエックハルト・トール(Eckhart Tolle) に私も同意で、Mind/Full ではなくPresent という表現を使うことを私も選びます

 

結局は同じことを言っていると思うのですが、何せ言葉の成り立ちがそうなので、おかしいですよね。

記事をお読み頂きありがとうございました!

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この記事を執筆したGlolea!アンバサダー

大岩ピレス淑子(Toshiko Oiwa Pires)
Glolea! ブラジル大自然の中の生活アンバサダー
サンパウロ州

高校卒業後NYの芸術大学で4年間ダンスを学ぶ。その後アメリカとフランスのカンパニーでプロダンサーとして世界中で踊る。パリを拠点にフリーランス活動中にブラジル人の夫と出会いサンパウロに移住。息子を日本で出産。サンパウロ州の海辺に家を買う。その後再び数年間の日本生活を経て第2子を出産、現在ブラジル在住。

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