ブラジル人にとっての「Vamos!(ヴァモス)」と「Pertinho(ペルチーニョ)」の意味とは?

大岩ピレス淑子(Toshiko Oiwa Pires)
Glolea! ブラジル大自然の中の生活アンバサダー

ブラジルの人が

Vamos!(ヴァモス) / しようね

とか

Pertinho(ペルチーニョ)/ すぐそこ

という時にはご注意!!

ブラジル人にとっての「Vamos!(ヴァモス)」と「Pertinho(ペルチーニョ)」の意味とは?

▲ブラジルの人達にとっての「Vamos!(しようね)」と「Pertinho(すぐそこ)」は日本人の感覚と大きく違う!?

このポルトガル語の言葉をそのまま受け止める外国人は、ブラジル初心者です。今回はブラジル人にとっての「Vamos!」と「Pertinho」の意味についてお届けします!

日本人は時間に誠実??
各国で時間の感覚は違う気がします…

日本人は時間や約束に誠実である、というイメージは世界の多くの人が持っているのではないでしょうか?

ブラジル人にとっての「Vamos!(ヴァモス)」と「Pertinho(ペルチーニョ)」の意味とは?

例えば2時に待ち合わせをすると…

 

「日本人」や「オランダ人」は2時ちょうどか2時前に現れる。

 

「フランス人」は2時15分、「ブラジル人」は2時30分、そしてアフリカでは絶望的に約束が成立しない…というのが、プロダンサーとして世界中を周る生活をしていた私の個人的偏見です。

 

もちろん、それぞれの国にもいろんな人がいるし、アフリカ(私が滞在したのはガーナでしたが)にも、約束に誠実な方はたくさんいらっしゃると推察しますが、私はこの偏見のせいか、日本で日本人の友人と待ち合わせる時、いつもとても緊張していました。

「イマココ」「自分」を一番大切に生きるブラジル人

ブラジル人にとっての「Vamos!(ヴァモス)」と「Pertinho(ペルチーニョ)」の意味とは?

なぜ私はブラジルでは約束を守れなくても、こんなにも罪悪感がないのだろう?

なぜこちらの都合でキャンセルしても、私は正々堂々としていられるのだろう??

…ということを考えた時、それはブラジルの人が、それぞれの「イマココ」を一番大切に生きているからこのようにいられるのだと感じています。

 

人はそれぞれ色んな状況を抱えていて、それぞれが自由である。そのスペースとタイムの尊重。

 

社会のため、世のため、みたいな概念があまりない。「みんなに合わせる」のような考え方も存在しない。

 

だからいつも自分のベストを、相手を傷つけないように、そしてここが大事なところなのですが、自分を傷つけないように、ポジティブでいる

 

自己犠牲が「家族のため」とか「国のために良い」とされていた、武士スピリット、そして戦争スピリットを魂が覚えている日本人は、未だに自己犠牲の快感みたいなものがあるんじゃないかな…と感じます。

 

あ、でも時間に遅れたり約束キャンセルする時は必ず連絡はしますよ、ブラジル人も。それはコモンセンス〜。

Vamos!(しようね!)は…
単に不確かな未来へのポジティヴな態度??

普段、ブラジルの人達が何か良いことを思いついて

Vamos!(ヴァモス!)/〜しようね!

という時のお話。

 

ブラジル人がこの言葉を使う時は、現実になるという確率より「その時にやりたい気持ちになった」という方が適していると言えます。

 

あるいは「必ずしもそのようになるとは限らないが、そのアイデアにいま良いエネルギーを送っているから、実際に起こったような気になる」という言い方もできるでしょうか。

 

そしてその「未来」が実際に来た時には、全く違う次元にいる可能性もあるわけです。

 

例えば

あ、いいね。来週の水曜日MとRをさそってご飯食べよう! ヴァモス?

でこちらも

ヴァモス!

と。

 

それは当然起こるであろう、という気でいると「来週の水曜日」が来て雨が降ったりするならば、当たり前のようにキャンセルになる。

 

あるいは習い事などでも

毎週火曜日の10時からレッスンね。 ヴァモス!

などと決めても、当日の30分前に必ず先生から

今日は来るか?

と連絡が来る。

 

生徒達は

あ、忘れてた

とか

連絡がないから今日はないと思った

と、みんなイマソコに(?)生きているのです

E Pertinho! (すぐそこ)の参考距離は…
徒歩で2キロ? 車で400キロ?

ブラジル人にとっての「Vamos!(ヴァモス)」と「Pertinho(ペルチーニョ)」の意味とは?

すぐそこよ〜

の意味の

E Pertinho! (エ、ペルチーニョ!)

の観念も、非常に大陸的です。

 

ブラジルに来た当初は

エ、ペルチーニョ!と言われたということは徒歩5分くらいの場所なのかな?

なんて思っていたら…炎天下30分くらい歩かされ、ムカついてました。

 

まあね、日本の23倍の国土を持つ国ですから! 大陸人にはそういう空間感覚のデカさがあります

 

ブラジル生活で私も、ビーサンでサンパウロ市内のボコボコ道を5〜6時間歩ける身体になっていたので、フランスに戻った時に道を聞いたら

おーふっ(フランス人がよくやる、全てを拒絶する表現)遠すぎよ、ここから300メートルもあるから

と返され、吹き出しました。(その頃はまだ母業の大変さ知らぬ独身ダンサーだったので、体力ありましたね、、、)

 

先日も、道である女性と話をしていて、

彼女の生まれた町はサルバドールから近いのか?

と聞いたら

E pertinho!(すぐ近くよ)5時間くらい

ですって。400キロくらいでしょうか、、、。

ブラジル人は寛容で気分屋:まとめ

ブラジル人の性質を「好意的な」目で見てみましたが、はっきり言って自分勝手、気分屋、ナマケモノ、とも言えます。

 

でも他人に合わせよう、などと無理はしないため、ストレスは日本の人に比べて少ないし、自分に優しい結果、他人にも優しく寛容でもあるのです。

記事をお読み頂きありがとうございました!

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この記事を執筆したGlolea!アンバサダー

大岩ピレス淑子(Toshiko Oiwa Pires)
Glolea! ブラジル大自然の中の生活アンバサダー
サンパウロ州

高校卒業後NYの芸術大学で4年間ダンスを学ぶ。その後アメリカとフランスのカンパニーでプロダンサーとして世界中で踊る。パリを拠点にフリーランス活動中にブラジル人の夫と出会いサンパウロに移住。息子を日本で出産。サンパウロ州の海辺に家を買う。その後再び数年間の日本生活を経て第2子を出産、現在ブラジル在住。

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