辰野 まどか GiFT [前編]幼少期から身近にあった世界…そして、世界平和実現のために「グローバル教育」を決意するまで | Glolea![グローリア]

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[前編]幼少期から身近にあった世界…そして、世界平和実現のために「グローバル教育」を決意するまで

辰野まどかさん(Madoka Tatsuno)
一般社団法人グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)専務理事・事務局長/
グローバル教育コーディネーター
辰野まどかさん(Madoka Tatsuno)
学生時代に世界100都市以上を訪れ、様々なプログラムで自らを実験台に、地球市民を育成する「グローバル教育」を体験する。 コーチング専門会社勤務後、米国大学院留学し、Intercultural Service, Leadership and Management修士号取得。その後、米国教育NPOにおいてグローバル教育コーディネーター、国連WAFUNIF主催「平和文化会議」コーディネーター、内閣府主催「世界青年の船」事業コース・ディスカッション主任等を通して、世界各地で多国籍チームとグローバル教育を実践。2012年12月より GiFT を立ち上げ、多様性の中から新たなものを創りだす地球市民育成推進のための活動を開始。研修、講演、コンサルティング等を行う。明治学院大学国際学部国際キャリア学科非常勤講師(サービスラーニング担当)

辰野さんが今のお仕事を目指すきっかけとなった
スイスの国際会議へ出席された時のお話を聞かせてください。

グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)辰野まどか

 

英語アレルギーを少し克服した翌年。高校2年生、17歳の誕生日に、母が「すごい誕生日プレゼントを用意したわ! スイス行きのチケットを買っておいたから」と言い出したんです。何のことやらまったく分かりませんでした。

 

母が私の誕生日プレゼントに用意したのは、スイスで行われるNGO国際会議への出席権でした。50ヵ国から300人、様々な年代の人たちが集まって、平和について考える会議。出席する中で、私は最年少で…。

 

当時、日本の経済成長はピークを迎えていて、「エコノミックアニマル」と世界中でJAPANバッシングが流行していました。それに、ちょうど戦後50年だったこともあり、戦争の話題も盛ん。世界はもとより、日本の現状も近代史もよく知らないまま会議に出席した私は、大変な苦行を強いられることになりました。

お母様からの誕生日プレゼントで、大規模な国際会議に17歳で出席。
どんなことが印象に残っていますか?

グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)辰野まどか

国際会議期間中、終戦記念日にパーティーがあると聞いたので、浴衣を着てめかし込んで行ったんです。

 

そしたら、入り口で「君は入らない方がいい。今日は勝戦国のお祝いだから」と止められました。また、すごく仲良くなった韓国の男の子に「君の事は好きだけど、日本の事は大嫌い」と言われたりして。なんとなくの歴史は知っていましたが「今も!?」「こんなに仲良くなっても!?」とショックを受けてばかりいました。

 

一番ショックだったのが、日本の神風特攻隊の映画を各国の人たちと観た時でした。観終わって感想を求められたフランス人女性が「日本の兵士が、家族を想う人間らしい気持ちを持っていたことに感動した」と泣きながら話していたんです。

 

「そんなの当たり前じゃん!」と私は思いましたが、周囲を見渡すと各国の人たちが、そのフランス人女性の感想に、深くうなづいていて。世界から持たれている、日本人のイメージの低さに愕然としました。

逆カルチャーショックともいえる体験を通して
辰野さんにどんな変化があったのでしょう?

会期の3週間が過ぎ、最終日に、多国籍で20人のグループを作って、会議の感想を共有することになりました。そこで私は「これからの世界平和を考える、このような場が続いてほしいと思います」と発表しました。すると、グループにいたご婦人に、「何言っているの!? あなたが続けるんでしょう!」と厳しい口調で叱られたんです。

 

確かに、ここで話されたことを次世代に引き継ぐのは、最年少の私。世界平和という課題は、他の誰でもない自分に与えられた課題なのだと、そこで初めて気づかされました。世界と繋がった瞬間です。

 

何も知らず、何もわかっていなかった罪を一気に感じて帰国。1週間くらい寝込みました。起き上がれないまま、国際会議の場で、私を叱咤してくださったご婦人で「難民を助ける会」創設者・相馬雪香さんの自伝を読みました。了読後、ベッドの上に立ち上がり「決めた!」と、世界平和を実現するために、グローバル教育の分野で働くことを決めたんです。

 

グローバル教育推進プロジェクト(GiFT)辰野まどか

 


 文/宇佐見明日香 撮影/井山敬介 編集/内海裕子

 

辰野まどかさんインタビューの[後編]では、ポジティブに世界とつながること、世界平和への想い、ママ&キッズでアウトオブボックス体験ができる「親子留学」への期待についてお届けします!

 

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