小暮 真久 TABLE FOR TWO[前編]今のグローバル教育は世界の半分しか見ていない…地球規模の社会問題を解決する子どもを育てるために親ができること | Glolea![グローリア]

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[前編]今のグローバル教育は世界の半分しか見ていない…地球規模の社会問題を解決する子どもを育てるために親ができること

小暮真久さん(Masahisa Kogure)
「TABLE FOR TWO International」代表
小暮真久さん(Masahisa Kogure)
1972年生まれ。早稲田大学理工学部卒業後オーストラリアのスインバン工科大で人工心臓の研究を行い1999年同大学修士号取得。その後マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社に入社。同社米国ニュージャージー支社勤務を経て、2005年松竹株式会社入社、事業開発を担当。経済学者ジェフリー・サックスとの出会いに強い感銘を受け、その後、先進国の肥満と開発途上国の飢餓という2つの問題の同時解決を目指す日本発の社会貢献事業「TABLE FOR TWO」プロジェクトに参画。2007年NPO法人「TABLE FOR TWO International」を創設。シュワブ財団(スイス)が表彰する「アジアを代表する社会起業家(2011年度)」5名の1人。著書に「「20円」で世界をつなぐ仕事」等がある。

「TABLE FOR TWO International」を創設されて7年目。アフリカに学校給食を支援し続けることで、現地の子どもたちにどんな変化がありましたか?

アフリカでは半数近くの子どもが小学校に通えません。親の仕事の手伝いをしなければならないからです。

 

そのまま教育を受けずに大人になる子も大勢います。すると、読み書きもお金の勘定もできないので、ずっと搾取され続けてしまいます。アフリカで食べていくための主な手段である農業の勉強もできません。

 

貧困を断つためには、教育が必要なんです。

ケニアでの給食の様子

▲ケニアルシンガ島・ムファンガノ島を支援するTFT。この地域では家庭では満足な食事を食べられない子も。
給食は、健やかな成長を支え、学業に専念する環境作りに大きな役割を果たす。 | ©TABLE FOR TWO

小暮真久さん / Masahisa Kogure 「TABLE FOR TWO International」代表理事「TABLE FOR TWO International」は、さまざまな企業・団体の協力を得て、この7年間で、2500万食の学校給食をアフリカの子どもたちに届けることができました。

学校給食がなければ、一日何も食べられないという子がほとんどです。親たちは「給食がある」という理由で、子どもを学校に通わせるようになりました。すきっ腹では、勉強にも遊びにも身が入りません。

 

温かい学校給食でお腹を満たした子どもたちは、思い切り勉強して、思い切り遊ぶことで、笑顔を増やしています。

 

また、親の仕事を継ぐしか生きる道のなかった子どもたちが、教育を受けたことで「学校の先生になりたい」「医者になりたい」と将来の夢を語るようになりました。そして、高等教育を受けるために進学し、夢を叶えて貧困から脱出していく。

Ethiopia

▲支援先にて | ©TABLE FOR TWO

善意のある人が無償でやるボランティアではなく、支援し続けることが可能なビジネスとして「TABLE FOR TWO」を事業化したのは、世界の食料の不均衡を“根絶する”という目標を叶えるためです。

 

TABLE FOR TWOプログラムの仕組み

TableForTwoの仕組み

TFTプログラムの対象となる定食や食品を購入すると、1食につき20円の寄付金が、TFTを通じて開発途上国の子どもの学校給食になる。20円というのは、開発途上国の給食1食分の金額。つまり、先進国で1食とるごとに開発途上国に1食が贈られる。

 

TFTは支援する側とされる側の双方にメリットがあるという特徴がある。開発途上国の子どもたちと、先進国の私たちが、同時に健康になれる仕組みだ。開発途上国の飢餓と先進国の肥満や生活習慣病の解消に同時に取り組む、日本発の社会貢献運動として世界中から熱い注目が集まっている。

 


 文/宇佐見明日香 撮影/カケマコト 編集/内海裕子

 

小暮真久さんインタビューの後編では、なぜ日本人は世界のリーダーになれないのか…日本の課題とアイデンティティー、小暮さんが未来を担う子どもたちに期待すること、これからを生きる人の「働く意味」について迫ります≫

 

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