異文化コミュニケーション力を上げる幼少期の海外経験
2012年に「ドアーズ」という会社を仲間と起業し、現在、プログラム開発部長、グローバルエデュケーション・プロデューサーとして働いています。
ドアーズでは、学生と社会人向けに、日本人が知らないような事が起きている世界のリアルな現場に行き、その現地の人達と触れ合い、社会を変えようとしているチャレンジャーと共に活動するプログラム『グローバルラーニングジャーニー』事業などを行っています。
厚生労働省が後援している、全国6万人の人事キーマンが選ぶ『日本の人事部 HRアワード』のプロフェッショナル部門で最優秀賞を受賞するようなプログラムもあり好評です。
この事業にて去年、研修でインドのバンガロールを訪れた時のことです。
バンガロールで働く日本人の方々との飲み会に混ぜていただく機会があったのですが、異文化の中でもノリよく現地の方々とコミュニケーションをとりながら働いている人達の話を聞いていると、どの人も幼少期に海外と接点を持つ経験を持っていたのです! これは大発見でした。
逆に、駐在員として派遣されて来ている人たちの中で、何ヶ月も現地に滞在していても、全く現地の人と交わろうとしない人もいて。よくよく聞いてみると、「初めての海外なんです」と。
日本の大手企業の方で、大きなプロジェクトを手掛けていらっしゃって、能力的にも非常に優秀。着実にミッションを遂行し「さすがジャパニーズビジネスマン!」なのですが、アフターファイブは同僚と食事には行くものの、週末も観光に出かけたりせず、必要な買い物などにはお抱え運転手さんに頼んで自宅と店を往復してもらうだけ。せっかくバンガロールにいるのだから、観光したり友人を作ったりしないんですか?と聞いてみたら、「この土地にも、現地の人と交わることにも、興味が無いんですよ」と。
幼少期に海外と接点を持つ経験の有無は、異文化の環境に身を置いた際に、こんな風に影響が出るものなのか、と強く印象に残りました。

文・編集/内海裕子 撮影/井山敬介
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