グローバル社会を生きる子どもの教育に
特に重要だと思われていることはありますか
日本の外に出れば出るほど、グローバル化と言われれば言われるほど、自分自身に語ることのできるコンテンツ、自分自身の根っこである自国の文化への理解や造詣の深さが必要と感じるでしょう。
今子育て中の世代の人たちには「地域のお祭りにできるだけ参加したり、昔から家の中で行ってきた伝統的な行事を家族で楽しんでください。季節の食べ物を食卓に並べて子どもさんと一緒に日本の四季を体で感じてください。暮らしの中で自然な形で伝統を経験させて、日本人としての根っこを作ってあげてくださいね」と言っています。
日本人としての根っこを暮らしの中で作っていなかったら、自分自身のアイデンティティーがどこにあるのか分からない人になってしまいます。それは特に世界に出て行ったときに強く感じることでしょう。
みなさまのお子様が大きくなって世界に出て行ったときに、日本の伝統、文化、習慣が身についていれば、「私の国にもあなたの国のお祭りとそっくりなお祭りがあるよ」「私の国ではこういうときにはこういう食べ物を食べるのよ」と話題が拡がります。そうした話題の引き出しをたくさん持っていることが、国際人としての資質を高めるのだと思います。
みなさんがご自身の子どもさんをグローバルな人に育てたいと思うなら、まず暮らしの中で日本の季節・自然を楽しみ、伝統的な行事を取り入れてみてください。
世界とポジティブにつながるママへのアドバイスをお願いします
これから「親子留学」や「ホームステイ」、インターネットを活用した教育プログラム等でお母さんもお子さんと一緒に世界とつながる機会が増えていくと思います。
子どもは親の背中を観ています。お母さんがいつも好奇心を持って何かにチャレンジしている姿、自分自身をブラッシュアップさせようと一生懸命学んでいる姿をちゃんと観ています。壁にぶち当たって悩んでいる姿も観ています。何か問題が起きたとき、お母さん自身が試行錯誤をしながらも解決していくのを子どもは観ているのです。ただ観ている以上に、実は子どももお母さんと一緒にいろいろなことを体験しているのです。
「お母さん自身がいつも学ぶ姿勢、何かにチャレンジしている姿をぜひ見せてあげてください」とお伝えしたいです。
≫[前編]グローバルな視野をもって自ら考え行動する次世代を育てる「アートマイル」
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文・編集/内海裕子 撮影/トヨサキジュン
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