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[後編]世界のインフラ言語「リンガフランカ」として英語を学ぼう!

井川好ニ氏(Koji Igawa)
教育学博士、四天王寺大学教育学部教授、キャリアセンター長
井川好ニ氏(Koji Igawa)
大阪大学経済学部卒、大阪外国語大学英米語学卒。1978年米国ペンシルベニア州立テンプル大学教育学部修士課程修了、2002年同大学博士号取得(応用言語学)。2010年4月より四天王寺大学教育学部教授、キャリアセンター長。ACROSS(Association of English Teachers for Cross-cultural Communication)常任顧問、「教育」「国際」「コミュニケーション」を通じて世界に貢献することを目的に設立されたNPO e-dream-s(イー・ドリームズ)顧問。LEiA(Language Education in Asia)カンボジア英語教育学会論集 編集委員。

>>[前編]幼少期に海外経験をする良さ

文法よりも大事なこと・・・

もう一つ、英語を教える上で重要なのは、教室で文法だけを教えていたら身につかないコミュニケーションの要素も重要だということです。

 

例えば、海外から日本に来た留学生が、授業中にわからない部分があった時にどのようなコミュニケーションをとるのが正しいのでしょうか。

A:今日の授業は私には難しくてわかりませんでしたので、後でもう一度この部分を教えて下さい

B:先生の言うことは何も分かりませんでした

A、Bどちらも文法的には正しいですね。また、 母国語の表現を直訳するとBのようにぶっきらぼうな言い方になることもあるかもしれないのですが、日本の社会でBのような発言を続けていると、今後うまくやっていけるか心配になってしまいます。

 

一定の期間、現地で生きた英語シャワーを浴びながら生活する「留学」で身につく部分というのは、教室で文法だけを学んでいるだけでは知ることができない言語力です。この国の社会でその言い方が正しいかどうかを知り、言語能力として身に付けること。この『社会言語学的能力(Sociolinguistic Competence)』は、より実践的で、言語を学ぶ上でとても大事な部分です。

 

教育学博士 井川好ニ先生

日常用と学習用のコミュニケーション能力

  • 日常会話力BICS/Basic Interpersonal Communicative Skills)
  • 学習のためのコミュニケーション能力CALP/Cognitive Academic Language Proficiency)

英語を母語としない方でも、英語を話す現場にいると日常会話力(BICS)はどんどん伸びていきます。BICSは、「美味しい!」「よくできたね!」「ご飯食べていきますか?」といった、習わなくても言語に慣れていく中で身につく言葉。スモールトークを指します。

 

子ども達が海外に滞在すると、この能力はすぐに伸びていきます。なので、帰国子女のお子様が日本に戻られる頃には、BICSが非常に高い状態でお戻りになられる事が多いです。

 

教育学博士 井川好ニ先生

さて、学習のためのコミュニケーション能力(CALP)はどうでしょう。こちらは、もう少しアカデミックなコミュニケーション能力です。例えば、学校の中で授業の内容を理解したり、読んだり、書いたり、発言するのに必要な英語力です。日本で英語で論文を書くなど、アカデミックな勉強を一生懸命されてきた方はこの部分の能力が高い方が多いですね。しかし、留学先で隣の席の人と日常会話ができず困るというケースがあります。

 

逆に、帰国子女の方の中には、日常会話力が高くても、同じ年齢で日本で知っておくべき学習のためのコミュニケーション能力がすっぽり抜けている人もいて、そのまま大学生になって困る場合もあります。

 

ネイティブでもノンネイティブでも同様に、BICSとCALPを同時並行で伸ばして行く必要があるのです。

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