[番外編]井川好ニ先生の2人の愛娘さんから
Glolea![グローリア]なママへのメッセージ
約20年前。当時6歳、13歳で米国ペンシルベニアへお父様である井川好ニ先生の大学院留学についていく形で、小学校留学・中学校留学と「親子留学」をご経験された2人のお嬢様よりメッセージをいただきました。
幼少期の「親子留学」を通じて自然に理解できるようになった世界の多様性
6歳から2年間、「親子留学」という形で海外で暮らした経験は、私の人生において、とても大きな財産となっています。
当時は、訳も分からず家族とアメリカに住み始め、初日こそ泣いて登校したものの、次の日からは学校の友達と毎日楽しく遊んでいたことを、今でも鮮明に覚えています。
何より親に感謝していることは、英語に対して苦手意識など持つ前の時期に、英語を話す環境に身を置かせてもらったことです。
そのおかげで、もちろん英語は大好きになりましたが、言語の習得以上に、多様性を理解できる人間に成長したように思います。
グローバル化がますます進む現代社会において、多様な文化や価値観、環境の違いなどを受け入れることのできる力は重要になってきていると、日々働きながら感じています。
海外で暮らした経験は、現在の仕事でも活かされていますし、またこれからの更なるステップにおいても大きな自信に繋がっていくものだと思います。
そして、私もいつか親になったら「親子留学」ができたらいいな……と淡い想いを抱いています!
井川貴恵(Kie Igawa)さん
大学卒業後、外資系物流会社に勤務。営業事務として、国内のインポーターを担当し、欧州をメインとした地域からのワインの輸送手配を行っている。
子ども時代に世界を知る経験から広がる選択肢の広がり
英語が話せるという以上のメリット
13歳から15歳までの思春期をアメリカ・ペンシルベニア州で過ごしました。当時、東海岸のペンシルバニア州は日本人がまだ少ないエリアでした。
「英語がしゃべれないと生きていけない」と感じるくらい、英語を話さない・話せない人に対する免疫がない地域だったので、「分からないことが起きないで欲しい」とか、「分からないこと言わないで」と、いつもドキドキ祈りながら生活していたように思います。
中学生の私にとっては、その当時は「今」しか無かったから、この先自分の人生において、選択肢の幅を広げる要因になるとは当時は思ってもみず、毎日帰りたいと心の中で願ってました。
日本にいたら言葉に不自由なく、毎日楽しい学生生活を送ることができたのではないかと思うと「なんでここにいるんだろう……」と家族に泣いたこともありました。
それから20年近くが過ぎ、海外との仕事をさせてもらうようになって、やはり「海外で暮らした経験というのは、いろんなところに生きるんだな」と感じることが多々あります。
それはただ英語が話せるということではなく……。
うまく言えないのですが、海外で流れる空気を感じられるセンサーを持っているというイメージです。
ルールやマナー、人との付き合い方やしゃべり方、空気感など。日本にいたら気付くこともなく生活していたけれど、日本人には日本人特有のものがあります。
私の場合、それが日本とアメリカの暮らしを経験できたお陰で、両方が知らず知らずのうちに身に付いていて、アメリカでの生活が始まるとアメリカのセンサーがオンになって人と接したり、考えたり、しているんだなと感じます。
これからの世代は特に、海外に出て仕事をする機会が増えていくだろうとされていますが、そういったセンサーを持って育っていることは、ただ英語ができるとは違うメリットを生むことがあると感じます。そういう意味では、海外で生活することってすごく重要だなと改めて実感する日々です。
「親子留学」も1つの選択肢として、子どもが世界を知る、センサーを構築するきっかけになると感じます。そういった経験がたくさん重なることで、個人の選択肢がより広がるきっかけになればいいなと思います。
井川沙紀(Saki Igawa)さん
大学卒業後、大手人材会社に入社し新事業の立ち上げを担当。その後インキュベーション会社にて企業広報を担当。2010年外資系プレッツェルチェーンの立ち上げに参画。現在はハワイでの飲食店立ち上げに従事。